帯状疱疹は結構馴染みのある病名だと思います。
そして、既にもうなったという方もいると思います。 ヘルペスウイルスというウイルスが原因ですが、幼少期に水痘(みずぼうそう)に罹患すると体のどこかの神経節周囲に集まって潜み、成長して免疫が低下するようなことが起こると、帯状疱疹として発症します。 北国では(つづらご)とも呼ばれ、かつては一周すると危ないなどと言われていましたが、今は入院点滴しなくても良いくらい、効果のある内服薬があるため、早めに受診すれば恐れることはありません。 帯状疱疹で一番難しいところ、気を付けなければいけないところは、帯状疱疹後神経痛と呼ばれる神経痛が残ることです。 残念ながら皮膚科医は痒みには強いですが、痛みの管理は弱いです。 日常生活に影響が出るくらいの痛みが残る場合、早めに次の手を打つ必要があります。 それはペインクリニックと呼ばれる神経ブロックの出来る科と鍼灸です。 もし症状がひどい場合はこちらからご紹介します。 どちらも都内になりますが、確実に痛みから解放してくれる、素晴らしい施設があります。 唯一気を付けないといけない部位があります。 顔面の帯状疱疹です。顔面には三叉神経と顔面神経が走行しており、これがいくつかの臓器に分布しています。 顔面に発症した場合、耳の聞こえが悪い、違和感がある場合は耳鼻科。 瞼が腫れて塞がった、目がゴロゴロするといった場合は眼科受診が必要になります。 それから、平均寿命が短かった時代には一生のうちで一度だけかかる病気と言われてきましたが、最近は平均寿命が延びたこともあり、10年以上間隔があくと再発するケースも出てきました。 若くしてかかった場合、稀には子供の頃に既に帯状疱疹に罹患するケースもありますが、生涯で2,3度かかる場合もあります。 皮疹の特徴は水疱です。 痛くて水疱が出たら、帯状疱疹を疑ってください。 そして早く皮膚科専門医を受診してください。 いかに早く受診するかが帯状疱疹後神経痛を残さないための秘訣ですので。 最近インフルエンザ検査キットのような帯状疱疹の検査キットも世に出ました。これは数分で帯状疱疹かどうか、または水痘かどうかも見分けられます。自己判断出来なくて、帯状疱疹かどうか知りたい場合、水疱があれば検査できますので、ご相談下さい。 尚、最近帯状疱疹ワクチンが宣伝されています。存在は知っていますが、これは結構副反応が強く、また論文報告ではギランバレー症候群を発症したという報告もありました。 治療法の確立した疾患ですのでむやみに恐れて接種する必要は無いと判断し当クリニックでは扱っておりません。 |
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