掌蹠膿疱症とは文字通り、両手、両足に膿疱、つまり膿を持ったような皮疹が出るということを表しています。
だいぶ前になりましたが、芸能人の方がこの疾患であることをカミングアウトし、秋田県にある病院に行って治った!とマスコミで発表していたのを覚えている方もいることでしょう。 ではその方はその後全く再燃していないという発表は行っていたでしょうか? 一時的な緩解はこの疾患ではよく見られる、起こりえることです。 しかし、まだ完治させる方法はありません。 従って再燃していないという発表が無い以上、再燃していると考えるべきです。 そして、その秋田県で行ったというVitHを内服する方法には特に治癒に至る根拠はありません。 そのため、当クリニックでは他院で投与されていても継続でのビオチン、さらにネオーラルのこの疾患への処方は行っておりません。 ご了解ください。 現在のところ、この疾患は原因不明となっており、ヘビースモーカー、齲歯、慢性副鼻腔炎、再発性扁桃腺炎、金属アレルギーの関与が考えられているという状況です。 そして、考えられている原因について全て中止、治療したとしても完治していない場合も多数見られています。 あまり突き詰めすぎなくて良いと思います。 ただこの後の疾患説明で書きますが、治療には別の疾患に効果のあるものが、この疾患にも効果が出たことで、その疾患の亜型ではないかとも言われています。 また約10%で胸肋鎖骨間骨化症という状態を合併します。 その場合一般的な解熱鎮痛薬は無効なことが多く整形外科ではなく、膠原病内科が必要になりますので症状がありましたら専門機関にご紹介いたします。 自己判断で色々な治療を試すことなく皮膚科専門医にご相談ください。 尚、皮膚科特定疾患Ⅰに分類されており、指導料がかかります。 |
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