水虫という言葉はかなりの方が聞きなれており、一度は足の皮疹を疑ったことも有るかと思います。 実際に足の皮膚が剝けたりして皮膚科を受診した方も沢山おられると思います。 そしてその診察内容と処方に特に疑問を持ったこともなく、出されたお薬をずっと使っているという方も少なくないと思います。 受診時皮膚を少し取って顕微鏡で見ていると思います。 でも正直言ってどこを取ったら良く真菌が見えるのかは難しく、見えていないことも有ります。 やはり大事なのは臨床所見です。 そして抗真菌剤を処方します。 しかし、外用の方法によって経過は全く違ったものになります。 受診時よく説明いたします。 足白癬になりやすいのは足が冷えている方です。 37℃位、体温くらいあれば増殖しませんが、足になると皮膚の温度は低下していて増殖の至適温度となります。 ですから、足を冷やさないということも意識しておく必要があります。 爪白癬になりやすい状況とは例えば若い頃の爪のネイルです。 これによって皮膚呼吸出来なくなり、繁殖しやすい状況となります。 爪には何もつけない方が良いのです。 爪白癬の治療はこれまで、外用液で10%、ラミシール錠やイトリゾール錠でだいたい25%、それが最近開発された新薬で45%くらいです。 そして重要な点はラミシール錠やイトリゾール錠では肝機能、腎機能の低下の心配がつきまとうのですが、新薬では3か月の内服なので、その心配があまりありません。 何よりも治療期間がラミシール錠だと数年、イトリゾールはパルスといって短期間で大量に内服しますが、新薬は3か月間毎日1錠です。 また意外にも悩むのがそけい、お尻に発症した場合です。 こちらは真菌による変化であっても、抗真菌剤の外用剤のみ使用すれば治るという物ではなく、かゆみ止めになる薬剤を混合しないと上手く治りません。 そして、関東の皮膚科ではどちらかのみを処方するので上手く治っていません。 私は出身地の東北地方で、この処方の仕方を覚え、こちらでも処方して喜ばれています。 最後に柔道部で流行するトリコフィトントンズランスですが、時々既存の薬剤に抵抗性で上手く治らない場合があります。 その時は大学病院へ紹介になることがあります。 お困りの方は是非ご相談下さい。 |
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