若林皮ふ科

若林皮ふ科|白井市富士、鎌ヶ谷の皮膚科

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いぼとうおの目とタコ

いぼとうおの目とタコ、この三つの違いがはっきり分かりますか?結構難しいと思います。
子供の頃はうおの目とタコにはなりません。長く歩いて、足を使ってから出来るからです。
では、今度は長く歩いていれば必ずうおの目とタコになるのでしょうか?そんなことはありません。
実は正しくない下肢の使い方をした結果、出来るものなのです。

まずいぼについてです。これは正式には尋常性疣贅と呼ばれ、ウイルスによって起こります。

このウイルスを殺す薬がないため、今の医学では教科書的には液体窒素で低温熱傷を作り、機械的に剥がす方法しか推奨されておりません。
しかし、足の裏に、手の指に主に出来るため、しっかり効果の出るくらい行うと痛くて、手は使えず、運動も出来なくなります。
熱傷が治るまで次の液体窒素は行えません。

当院では、可能な調剤薬局の協力でピーリングと言って少しずつ剥がしていく軟膏で治療しています。
こちらは以前勤務していた大学病院で使用していた物を少しアレンジした物で、自費処方となります。
従って自費処方箋料と処置料がかかります。また調剤薬局での薬剤処方に500円かかることをご了解ください。
液体窒素と違い痛みも少なく、約2か月で完治します。

これ以外に病名として今まで扁平疣贅と診断されている場合、またいぼの数が多すぎる、大きすぎる場合など、この軟膏治療だけでは完治しない場合もあります。
この場合、具体的には全く他の疾患で使用する内服薬と皮膚癌に使用する軟膏を併用します。
これがかなり有効でかなりの場合完治しています。
しかしクリニックでは保険請求出来ず自費となります。

元々難治なのですが、子供の頃にいぼが多発していたからと言って、成長してもいぼだらけという人はほとんどいません。
それは体の免疫反応で自然に排除されていくからです。
昔巣鴨にはいぼ地蔵というのがありました。
勿論これに触っていぼが取れるなんて非科学的で、信じる人はいないでしょうが、でも実際に触って取れた人がいる。
それはつまり、自然に体の免疫反応で取れたということなのです。
あまり深刻にならずに、小さな子供の場合耐えられる範囲で治療法を選び、時には何もしないという選択肢もありだと思います。
一定の年齢を越えたら可能な治療法を全て試してみるのが良いと思います。

無理に治療を勧めるわけではありません。
選べる範囲で可能な方法を選択して治療します。
安心して受診してください。


次にうおの目とタコです。
これ治ると思って治療している皮膚科医、正直言って殆どいないと思います。
何しろ研修時代にスピール膏貼って削れって教わるんですから、患者さんが自宅で行っている方法と何ら変わりません。
私も正直何も出来ませんが、一度一緒に仕事した先生が行っていたのは、膝の負担が足に出て、うおの目とタコは出来る、腰の負担が膝に出る、というものでした。
その先生はフットケア科という科で仕事をされ、腰も膝も診る先生でした。
画期的な科だと思いましたし、紹介した患者はことごとくうおの目とタコから解放されていきました。
現在はご高齢で退職されたのでご紹介出来なくなりました。

代わりにシューフィッターという資格を持った靴屋さんで靴を調整、オーダーメイドすることをお勧めします。
インターネットを使ってホームページに足のトラブルに対応していますと載っている靴屋で購入することをおススメします。
基本的に皮膚科というよりも、靴に詳しい方に診てもらうということが大切です。